法体(読み)ホッタイ

デジタル大辞泉 「法体」の意味・読み・例文・類語

ほっ‐たい【法体】

仏語
本体。宇宙万物の実体
浄土教で、阿弥陀名号念仏のこと。
僧侶の姿になること。また、その姿。僧体

ほう‐たい〔ホフ‐〕【法体】

ほったい(法体)

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精選版 日本国語大辞典 「法体」の意味・読み・例文・類語

ほっ‐たい【法体】

〘名〙 仏語。
① 法そのもの。法自体。法の本体。ただし、そのとらえ方によって理解がかわり、密教では仏の内証とみ、また一切万有の実体ともみる。
※梵舜本沙石集(1283)三「万法を転ずる力なき時は、持律坐禅等の調伏の行を修する、これを機と云ふ。法体にあづからず、只機情の上の著相を漸く陰く也」 〔倶舎論‐二〇〕
② 知覚し認識できる実体。
※往生要集(984‐985)大文一「問、不浄・苦・無常、其義易了、現見有法体、何説為空」
③ 浄土教で彌陀の名号や念仏をいい、日蓮宗では法華経の経題(妙法蓮華経)をいう。
※日蓮遺文‐諸法実相鈔(1273)「法体の妙法蓮華経の五字を弘め給ふのみならず」
④ (━する) 僧形となること。剃髪(ていはつ)すること。また、その姿。僧の姿。僧体。
性霊集‐一〇(1079)叡山澄和上啓返報書「伏惟、和尚法体如何」

ほう‐たい ホフ‥【法体】

諸神本懐集(1324)本「法体(ホフタイ)三世覚母文殊師利

ほっ‐てい【法体】

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「法体」の意味・わかりやすい解説

法体
ほったい

仏教用語。すべての現象の実体,諸法の本体の意味浄土門では阿弥陀仏の名号,あるいは念仏をいい,転じて出家者の姿をいう。

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普及版 字通 「法体」の読み・字形・画数・意味

【法体】ほうたい

僧形。

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