洪門(読み)こうもん(英語表記)Hong-men; Hung-mên

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「洪門」の意味・わかりやすい解説

洪門
こうもん
Hong-men; Hung-mên

中国清朝に始る秘密結社天地会会員全体の総称。天地会を洪幇ともいう。天地会は天を父とし地を母とし,日を兄とし月を姉妹とし,満州人を駆逐して明王朝を回復することを目的として結成された。漢人を会員とし,入会者は洪を共通の姓とするので洪門という。会衆は洪英 (洪門の英雄,漢族の英雄の意) といい,入会を許されることを「進洪門」「入洪門」という。「洪」を使う理由には諸説があり,明の太祖の年号洪武」による,漢人が中原の土地を失ったので「漢」から「中」と「土」を取除いたのが「洪」である,あるいは天地会の康煕 13 (1674) 年の起義のときに擁立されたことになっている朱洪英の「洪」に基づくなどがあるが,いずれが正確か明らかでない。

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デジタル大辞泉プラス 「洪門」の解説

洪門

中国、清の時代の秘密結社「天地会」またその会員の自称。「ホンメン」とも読む。

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世界大百科事典(旧版)内の洪門の言及

【天地会】より

…中国,清代の反体制秘密結社。天地会はその対外呼称でみずからは洪門と称した。三合会,三点会などその異称は多い。…

※「洪門」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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