活鯛屋敷(読み)いきだいやしき

精選版 日本国語大辞典 「活鯛屋敷」の意味・読み・例文・類語

いきだい‐やしき いきだひ‥【活鯛屋敷】

〘名〙 (大きな生簀(いけす)を設けて鯛などをいかしておくことから) 江戸時代江戸江戸橋広小路に設けられていた「肴役所」の俗称。

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日本歴史地名大系 「活鯛屋敷」の解説

活鯛屋敷
いきだいやしき

[現在地名]中央区日本橋一丁目

江戸橋広小路の南西一角にあり、東は本材木ほんざいもく町一丁目。寛政四年(一七九二)御賄頭支配の魚納屋さかななや役所(肴役所)が江戸橋広小路に設けられ、幕府台所に必要な魚類の買上げが行われた(「諸問屋再興調」、「日本橋広小路並最寄旧記」旧幕府引継書)

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世界大百科事典(旧版)内の活鯛屋敷の言及

【タイ(鯛)】より

…産地としては古来摂津西宮(現,兵庫県西宮市)や播磨の明石(現,兵庫県明石市)などが有名で,西宮の海,あるいはより広く大阪湾を含めた海域でとれたものは西宮戎(にしのみやえびす)(西宮神社)の前の鯛の意で,〈前の鯛〉〈前の魚(うお)〉と呼ばれて珍重された。なお,江戸には〈活鯛屋敷(いきだいやしき)〉と呼ぶ施設があった。大きないけすを設けて公儀御用の高級魚を生かしておいた〈肴役所(さかなやくしよ)〉を俗称したもので,場所は魚河岸に隣接する江戸橋広小路の一角,今の中央区日本橋1丁目に属する江戸橋西詰の北側であった。…

※「活鯛屋敷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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