浮秤(読み)うきばかり(英語表記)hydrometer

翻訳|hydrometer

精選版 日本国語大辞典 「浮秤」の意味・読み・例文・類語

うき‐ばかり【浮秤】

〘名〙 液体比重計一つ比重を計ろうとする液体中に、下部におもりを入れ目盛りを付けたガラス管を浮かせ、液面と一致する目盛りを読む。ふひょう(浮秤)。〔工学字彙(1886)〕

ふ‐ひょう ‥ヒャウ【浮秤】

〘名〙 液体の中に物体を浮かべてその比重を測定する比重計。うきばかり。

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デジタル大辞泉 「浮秤」の意味・読み・例文・類語

ふ‐ひょう〔‐ヒヤウ〕【浮×秤】

うきばかり

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改訂新版 世界大百科事典 「浮秤」の意味・わかりやすい解説

浮秤 (うきばかり)
hydrometer

〈ふひょう〉ともいう。液体に浮かべて沈んだ体積から液体の密度・濃度・比重などを知る計器。ガラス製で底部におもりを封入し,上部は目盛紙を封入,固着した頸部(けいぶ)よりなる。物体が液体中に没入している部分の受ける浮力は物体の質量に等しく,没入する体積は液体の密度によって異なるので,物体に密度などの目盛を施すことができる。密度・比重目盛のほか,水溶液の濃度と密度の関係が物質によって定まっているので,濃度を直接目盛った酒精度・ショ糖度目盛,比重と一定の関係にある重ボーメ度・軽ボーメ度・API度目盛などがある。うきばかりの体積は温度により変化するため,ある一つの温度(標準温度といい,記載されている)でのみ正しく目盛られており,異なる温度で測定した場合は補正が必要となる。また,正しい測定のためにはうきばかりや液体を入れる容器をつねに清潔にする必要がある。
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浮秤 (ふひょう)

浮秤(うきばかり)

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百科事典マイペディア 「浮秤」の意味・わかりやすい解説

浮秤【うきばかり】

液体比重計の一種。ガラスまたは金属の管の下部にふくらみをつけて浮力を増し,その下におもりをつけ,液中に直立して浮くようにしたもの。測定する液の比重が大きいほど浮き上がるから,液面を上部にきざんだ目盛で読んで比重を知る。ボーメ比重計,砂糖の含有量を測る検糖計,牛乳の脂肪含有量を測る牛乳計などがその例。ニコルソンの浮秤は目盛がなく,分銅をのせて一定の深さに沈める仕組みで,おもに固体の比重を測る。
→関連項目はかり(秤)比重計

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世界大百科事典(旧版)内の浮秤の言及

【浮秤】より

…〈ふひょう〉ともいう。液体に浮かべて沈んだ体積から液体の密度・濃度・比重などを知る計器(図)。ガラス製で底部におもりを封入し,上部は目盛紙を封入,固着した頸部(けいぶ)よりなる。物体が液体中に没入している部分の受ける浮力は物体の質量に等しく,没入する体積は液体の密度によって異なるので,物体に密度などの目盛を施すことができる。密度・比重目盛のほか,水溶液の濃度と密度の関係が物質によって定まっているので,濃度を直接目盛った酒精度・ショ糖度目盛,比重と一定の関係にある重ボーメ度・軽ボーメ度・API度目盛などがある。…

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