海南[省](読み)かいなん

百科事典マイペディア 「海南[省]」の意味・わかりやすい解説

海南[省]【かいなん】

中国,南シナ海の大島である海南島は,以前は広東省の管轄下にあったが,1988年海南省に昇格するとともに,省全体が経済特区に指定され,中国最大の経済特区となった。省都は海口市。海南島は瓊州(けいしゅう)島とも呼ばれ,本土雷州半島と瓊州海峡を隔てて対する。古来華南の軍事・交通の要地。中央部は山地で北部は小平野をなす。南部はサバンナ気候,北東部は熱帯性気候で夏に雨季をもつ。レイシリュウガン,バナナなどが特産サトウキビサツマイモ,トウモロコシが主産物で,未開発の豊富な地下資源をもつ。現在は6市13県からなり,うち18の市・県が対外開放されている。農業のほか,工業は繊維関係とゴム工業がある。観光にも力を入れ東洋のハワイを目指している。中央部の五指山(1867m)などの山地にはリー(黎)族ミヤオ(苗)族などの少数民族が居住している。東部の瓊海,文昌は商業都市,南部の三亜は漁港市だが,観光都市化が著しい。1994年末の外資企業は8200,総投資額は154億ドル。3万3900km2。902万人(2014)。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android