海鞘(読み)ホヤ

デジタル大辞泉 「海鞘」の意味・読み・例文・類語

ほや【海鞘】

尾索綱ホヤ目の原索動物総称。海産で汽水にも生息し、単体、または群体をつくる。単体のものは球形ないし卵形で、岩や海草に固着。体は被嚢ひのうで覆われ、入水孔と出水孔とが開く。幼生はオタマジャクシ形をし、尾部に脊索せきさくをもち、自由に泳ぐ。マボヤアカボヤなどは食用 夏》「酒に―火の気なき炉に顔寄せあひ/桂郎」
[補説]その形状から「海のパイナップル」と比喩的に呼ばれる。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「海鞘」の意味・読み・例文・類語

ほや【海鞘】

〘名〙 ホヤ目に属する原索動物の総称。単体のものは球形または卵形で、革質の被嚢でおおわれる。体の下端で他物に付着し、上端には入水孔(口)と出水孔(排出孔)とがあり、食物を水とともに吸いこむ。群体をなすものは各個体がきわめて小さく、共通の寒天質のなかに並ぶ。幼生はオタマジャクシ形で、尾に脊索をもつが、成体になると失う。各地の浅海の岩礁域に分布する。マボヤ・アカボヤなど食用になる種が知られる。初夏の頃が旬(しゅん)で、俳諧では夏の季語とされているが、古くは冬の季語ともされていた。ほやがい。《季・夏》 〔延喜式(927)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

動植物名よみかた辞典 普及版 「海鞘」の解説

海鞘 (ホヤ)

動物。海鞘亜綱の海産動物の総称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android