消耗(読み)しょうもう

精選版 日本国語大辞典 「消耗」の意味・読み・例文・類語

しょう‐もう セウ‥【消耗】

〘名〙 (「もう」は「耗」の慣用音本来は「しょうこう」)
① 使ってなくすこと。また、使ってなくなること。
花間鶯(1887‐88)〈末広鉄腸〉上「大失敗を為し多年貯蓄せし財産を過半消耗(セウモウ)せしが」
体力精神力などを使い果たすこと。また、戦力などを失うこと。
※和蘭皿(1904)〈生田葵山〉糸の縺れ「其の精力、元気をいたく消耗(シャウモウ)さして」

しょう‐こう セウカウ【消耗】

〘名〙 (「こう」は「耗」の漢音。「しょうごう」とも) =しょうもう(消耗)〔漢語字類(1869)〕
米欧回覧実記(1877)〈久米邦武〉一「本年国内に消耗せる烟草の価は、一億三千五百二十万弗(ドル)
※それから(1909)〈夏目漱石一一「ただ矛盾から出る一目的の消耗(セウカウ)と解釈してゐた」 〔易経疏‐否卦〕

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デジタル大辞泉 「消耗」の意味・読み・例文・類語

しょう‐もう〔セウ‐〕【消耗】

[名](スル)《「しょうこう(消耗)」の慣用読み
使って減らすこと。また、使って減ること。「電力消耗する」
体力や気力を使い果たすこと。「神経を消耗する作業」
[類語]減る減ずる減少目減り減らす約める低減半減累減逓減漸減急減激減減損縮減軽減削減減量減殺減衰減耗げんこう摩耗摩滅減摩損耗摩損磨り減る磨り減らす消費費消消尽消却費やす使う入れ揚げる擦る札片さつびらを切る金に飽かす金に糸目をつけない

しょう‐こう〔セウカウ〕【消耗】

[名](スル)しょうもう(消耗)」に同じ。
「次第に―して行くより外には何の事実も認められなかった」〈漱石道草
「勢を―する季節変化を見るまでは」〈長塚

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普及版 字通 「消耗」の読み・字形・画数・意味

【消耗】しようもう(せうもう)・しようこう(せうかう)

すりへる。唐・陸亀〔江湖散人歌〕詩 人の事業、轉(うた)たす ほ漁の煕煕(きき)(楽しみ和らぐ)を存する

字通「消」の項目を見る

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栄養・生化学辞典 「消耗」の解説

消耗

 →損耗

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