涙の書簡(読み)なみだのしょかん

世界大百科事典(旧版)内の涙の書簡の言及

【コリント人への手紙】より

…第1の手紙の執筆後,おそらくユダヤから来たと思われる他の伝道者たちが来訪して,輝かしく力強い奇跡のわざを誇りうる信仰者のあり方を説いて,そのようなことをなしえないパウロを中傷した。それに対してパウロは,現存の第2の手紙の10~13章に収録されていると考えられるいわゆる〈涙の書簡〉(2:4で言及)の中で,信仰者の真のあり方は,実は苦難を担い続ける〈弱さ〉の中にこそ体現されることを説いた(12:9)。第2の手紙の8章と9章は別々の時期に書かれたエルサレム教会のための〈献金〉の勧めであるが,ユダヤ人以外の異邦人のための使徒としてのパウロが,なおもエルサレム教会のユダヤ人信徒との交わりの確立を求め続けたことが,そこに浮彫にされている。…

※「涙の書簡」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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