深田康算(読み)ふかだやすかず

日本大百科全書(ニッポニカ) 「深田康算」の意味・わかりやすい解説

深田康算
ふかだやすかず
(1878―1928)

美学者。山形生まれ。東京帝国大学文学部哲学科でラファエル・ケーベルに師事し、1902年(明治35)卒業。その後もケーベル宅に寄寓(きぐう)して教えを受け、旧制第一高等学校教授を経て、1907年からドイツフランス留学。1910年に帰国、京都帝国大学文学部教授となって美学・美術史の講座を創設し、日本における西洋美学研究の基礎をつくった。文学博士。京都に没。著書に『美と芸術理論』『美しき魂』『ロダン』など。『深田康算全集』4巻(1930~1931・岩波書店)がある。

[永井信一 2016年9月16日]

『『美と芸術の理論』新装版(1982・白鳳社)』

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デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「深田康算」の解説

深田康算 ふかだ-やすかず

1878-1928 明治-昭和時代前期の美学者。
明治11年10月19日生まれ。東京帝大でケーベルにまなび,ドイツ,フランスに留学。明治43年京都帝大の美学・美術史の初代教授となる。日本における西洋美学研究の基礎をつくった。昭和3年11月12日死去。51歳。山形県出身。著作に「美と芸術の理論」「美しき魂」など。

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