(読み)そゆ

精選版 日本国語大辞典 「添」の意味・読み・例文・類語

そ・ゆ【添】

〘他ヤ下二〙 (ハ行下二段活用動詞「添ふ」から転じて、室町時代ごろから用いられた語。多くの場合、終止形は「そゆる」の形をとる) =そえる(添)
和玉篇(15C後)「添 ソユル」
仮名草子仁勢物語(1639‐40頃)下「これを只参らせんは、錫なども添(ソ)ゆべしとて、歌詠む人に詠ませけり」

そわ・る そはる【添】

〘自ラ四〙 新たに加わる。そばにつけ加わる。増して多くなる。そってくる。
古今(905‐914)雑体・一〇〇三「つもれるとしを しるせれば いつつのむつに なりにけり これにそはれる わたくしの おいのかずさへ やよければ〈壬生忠岑〉」
源氏(1001‐14頃)澪標「又、中々もの思ひそはりて、あけ暮、くちをしき身を思ひ嘆く」

そわ・す そはす【添】

[1] 〘他サ五(四)〙 =そわせる(添)
歌舞伎幼稚子敵討(1753)六「親父がわが身と俺とそわす事はならぬと言ふていらるる故」
[2] 〘他サ下二〙 ⇒そわせる(添)

そわ‐・せる そは‥【添】

〘他サ下一〙 そは・す 〘他サ下二〙 添うようにさせる。とくに、男女夫婦にさせる。結婚させる。
※歌舞伎・小栗十二段(1703)二「私は美しい男の、しかも達者なのに添はせて下されませいと拝みます」

そひ【添】

〘名〙 ⇒そい(添)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「添」の意味・読み・例文・類語

てん【添】[漢字項目]

常用漢字] [音]テン(呉)(漢) [訓]そえる そう
そばにつけ加える。そえる。「添加添削添書添乗添付
[名のり]そえ

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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