清滝(読み)キヨタキ

デジタル大辞泉 「清滝」の意味・読み・例文・類語

きよたき【清滝】

京都市右京区嵯峨さが地名保津川支流の清滝川沿いの景勝地紅葉名所。[歌枕
「―のせせの白糸くりためて山わけ衣をりてきましを」〈古今・雑上〉

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精選版 日本国語大辞典 「清滝」の意味・読み・例文・類語

きよ‐たき【清滝】

[1] 〘名〙 水の清らかな滝。
※延喜五年貞文歌合(905)「雲井より照りやまさるときよたきの底にても見む秋の月かげ凡河内躬恒〉」
[2]
※古今(905‐914)雑上・九二五「きよたきのせぜのしら糸くりためて山わけごろもおりてきましを〈神退〉」
[二] 京都市右京区上嵯峨、清滝川の保津川(桂川)との合流点付近一帯の地名。紅葉の名所。

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日本歴史地名大系 「清滝」の解説

清滝
きよたき

愛宕あたご社参詣道が清滝きよたき川に出て渡猿とえん橋を越えた辺りの渓谷沿いに点在する集落。古くは愛宕詣の垢離場宿場として、また紅葉などの景勝の地として知られる。

「かげろふ日記」中巻は、安和の変(九六九)での京の騒動の様子を記し、

<資料は省略されています>

と、左大臣源高明が捕らえられ流されたことを記している。

江戸時代には上嵯峨かみさが村であったが、その枝村として清滝村の名でもよばれ、清滝川に架かる橋について京都御役所向大概覚書は

<資料は省略されています>

と記す。

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「清滝」の意味・わかりやすい解説

清滝
きよたき

栃木県北西部,日光市南部にある地区大谷川水力を利用して 1906年に設立された足尾銅山の日光電気精銅所およびその社宅街があった。 1959年アメリカ合衆国から資本技術を導入して設立されたアルミニウム板製造工場がある。奥日光方面の国道 120号線と,足尾方面の 122号線の分岐点

清滝
きよたき

京都市右京区嵯峨の一地区。清滝川沿岸の景勝地。紅葉の名所として知られる。清滝川のゲンジボタルおよびその生息地は天然記念物指定されている。また,周辺は北山スギの産地で,愛宕山への登山口。

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百科事典マイペディア 「清滝」の意味・わかりやすい解説

清滝【きよたき】

京都市右京区,嵯峨野の北,愛宕(あたご)山南麓の一地区。清滝川の清流に臨み風光にすぐれ,特に高雄との間は金鈴峡と呼ばれる紅葉の名所。古くは愛宕詣の垢離場・宿場としても知られ,《蜻蛉日記》にもみえている。

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事典・日本の観光資源 「清滝」の解説

清滝

(長野県木曽郡王滝村)
信州の渓谷・滝百選」指定の観光名所。

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世界大百科事典(旧版)内の清滝の言及

【愛宕山】より

…現在,8月1日の千日詣,11月の亥猪祭などがにぎわうが,かつて山上の行事であった柱松明は山下の嵯峨清凉寺で行われている。南東麓の清滝は愛宕神社の鳥居前町として起こり,いまは紅葉の名所として有名。【金田 章裕】
[信仰]
 愛宕山は火防の神を祭る山として広範な地域から信仰を集めている。…

※「清滝」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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