渇愛(読み)かつあい

精選版 日本国語大辞典 「渇愛」の意味・読み・例文・類語

かつ‐あい【渇愛】

〘名〙 のどがかわいて水を欲しがるように、凡夫五欲に愛着すること。また、はなはだしい愛情。〔大宝積経‐九三〕〔梁簡文帝‐唱導文〕

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デジタル大辞泉 「渇愛」の意味・読み・例文・類語

かつ‐あい【渇愛】

のどがかわいて水を求めるように、激しく執着すること。

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普及版 字通 「渇愛」の読み・字形・画数・意味

【渇愛】かつあい

愛する。

字通「渇」の項目を見る

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世界大百科事典(旧版)内の渇愛の言及

【愛】より

…ただし,巴〈アッタatta‐(梵アートマātma‐)・カーマ〉:〈自己愛〉が,〈自分をたいせつにすること〉として肯定されているのは,注目に値する。 梵〈トゥリシュナーtṛṣṇā〉,巴〈タンハーtaṇhā〉:〈愛・渇愛〉。原義は〈渇き〉で,英語〈thirst〉,ドイツ語〈Durst〉と対応し,英語〈dry(乾いた)〉などと同源で,〈十二支縁起〉の一つとして,〈苦〉の原因とされている。…

【解脱】より

…仏教でも古い文献には,〈解脱〉の代りに〈不死〉という言葉がしばしば用いられている。 仏教では,われわれの輪廻的生存を〈苦〉そのものであるとし,さかのぼってその最終的原因を〈渇愛(かつあい)(トゥリシュナーtṛṣṇā)〉ないし〈無明(むみよう)(アビドゥヤーavidyā)〉と見る。したがって,それを滅ぼせば輪廻的生存はやみ,〈苦〉もなくなることになる。…

※「渇愛」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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