湯抱温泉(読み)ゆがかえおんせん

日本歴史地名大系 「湯抱温泉」の解説

湯抱温泉
ゆがかえおんせん

[現在地名]邑智町湯抱

大釣おおづり(三八八・六メートル)の南東麓、湯抱の中央東寄りにある温泉。炭酸塩類泉で神経痛リウマチ特効があり、県内はもとより広島県からの入湯客が多い。現在三軒の旅館が営業している。湯抱村の村名の由来となったと考えられることから、江戸時代にはすでに利用されていたようである。国道三七五号から北に入った温泉の湧出する谷を俗に(湯抱川)と称し、川筋の幾所からも温泉が湧き出ている。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

日本大百科全書(ニッポニカ) 「湯抱温泉」の意味・わかりやすい解説

湯抱温泉
ゆがかいおんせん

島根県中央部、邑智(おおち)郡美郷(みさと)町にある温泉。三瓶(さんべ)山の南西麓(ろく)、江の川(ごうのかわ)の支流尻無(しりなし)川畔に湧出(ゆうしゅつ)し、温泉の少ない石見(いわみ)地方のなかで数少ない谷間の観光温泉。国道375号沿いに新湯抱温泉もある。泉質塩化物泉湯治客も多い。付近には斎藤茂吉によって柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)終焉の地とされた鴨山(かもやま)がある。JR山陰本線大田(おおだ)市駅からバスの便がある。

[野本晃史]

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デジタル大辞泉プラス 「湯抱温泉」の解説

湯抱温泉

島根県邑智郡美郷町、三瓶山の南西麓、江の川支流の尻無川畔にある温泉。“湯抱”は「ゆがかい」と読む。斎藤茂吉の研究により柿本人麻呂終焉の地とされ、斎藤茂吉鴨山記念館がある。

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