湯文字(読み)ユモジ

デジタル大辞泉 「湯文字」の意味・読み・例文・類語

ゆ‐もじ【湯文字】

女房詞から》
女性入浴のときに身につけたひとえ湯具。ゆまき。ゆかたびら。
女性の腰巻き。

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精選版 日本国語大辞典 「湯文字」の意味・読み・例文・類語

い‐もじ【湯文字】

〘名〙 (「ゆもじ」の変化した語。もと男女とも入浴時に腰につけた布の称であったが、転じて) 女性が常時腰に着ける下着。腰巻。
※雑俳・末摘花(1776‐1801)二「いもじをぐっとまくりなと女いしゃ」

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百科事典マイペディア 「湯文字」の意味・わかりやすい解説

湯文字【ゆもじ】

腰巻

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世界大百科事典(旧版)内の湯文字の言及

【腰巻】より

…下ばきを着用しない昭和以前には肌着としてのネルやさらし木綿のもの,その上に重ねた保温のための袷や,大正時代には毛糸編みの都(みやこ)腰巻などがあった。江戸時代の女性が混浴時に用いた膝上の長さの木綿製の湯巻は,横布二幅使いのため二布(ふたの)とも呼ばれ,女房言葉で湯文字(ゆもじ)ともいった。庶民の間では肌着と湯巻の厳密な区別はなかったと考えられる。…

【風呂】より

…【玉井 哲雄】
[入浴の習俗]
 江戸前期までは,銭湯などで入浴の際には下帯,腰巻をするのが習慣で,別に持参した下帯,腰巻とつけ替えて入浴し,下盥(しもだらい)で洗って持ち帰った。この下帯を〈ふろふんどし〉,腰巻あるいは身に巻きつける布を〈湯文字(ゆもじ)〉〈湯巻〉といった。また,ぬれたものを包むため,あるいは風呂で敷いて身じまいをするための布を風呂敷といい,その名称は今日も残っている。…

※「湯文字」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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