準・准(読み)じゅんずる

精選版 日本国語大辞典 「準・准」の意味・読み・例文・類語

じゅん‐・ずる【準・准】

〘自サ変〙 じゅん・ず 〘自サ変〙
① ある基準のものと同様に考える。
政事要略(1002頃)五九・禁断犯用官物事・延暦一七年一〇月一九日官符「私記云〈略〉称枉法論、准盗論之類、罪止遠流
※大鏡(12C前)五「一品のみやは、三宮に准じて千戸の御封をえさせたまへば」
手本見本とする。のっとる。ならう。
※小右記‐長元三年(1030)八月二一日「件供養儀可御斎会之宣旨」
国歌八論(1742)歌源「わが国の歌もこれに准じて始めて詞花言葉を翫び、そのことば漸く華に移りたるなるべし」
③ つりあいをとる。はかりくらべる。比較する。
経国美談(1883‐84)〈矢野龍渓〉後「陸地の戦には各邦の人口に準じて軍隊を出だし」

じゅん【準・准】

[1] 〘名〙
水平を測る器。水ばかり。水もり。また、目やすとなること。寄りどころとなるもの。
小学読本(1874)〈榊原那珂稲垣〉二「平を取るには準を以てし、直を知るには、縄を則とす」 〔荘子‐天道
方角、方向。
※俳諧・西鶴大矢数(1681)第一七「西は海東に高き山を築 准は是より放す石火矢
鼻先
解体新書(1774)二「イ、鼻梁。鼻茎之中 ロ、準。鼻頭」
[2] 〘語素〙 (ある語の上に付けて) そのものに近いこと、あるいはそれに次ぐものであることなどの意を表わす。
社会百面相(1902)〈内田魯庵〉ハイカラ紳士華族の婿になれば准華族である」

じゅん・じる【準・准】

〘自ザ上一〙 (サ変動詞「じゅんずる(準)」の上一段化した語) =じゅんずる(準)
カクテル・パーティー(1967)〈大城立裕〉後「ハリスへの説得ということは、法律に準じる仕事ではないのか」

じゅん‐・ず【準・准】

〘自サ変〙 ⇒じゅんずる(準)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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