漫歩(読み)そぞろあるき

精選版 日本国語大辞典 「漫歩」の意味・読み・例文・類語

そぞろ‐あるき【漫歩】

〘名〙 あてもなく歩きまわること。漫然と歩きまわること。逍遙。そぞろありき。すずろあるき。
人情本・貞操婦女八賢誌(1834‐48頃)「最(いと)麗かに如月の、下旬(すゑつかた)なる春の空、貴き賤き差別(へだて)無く、漫歩行(ソゾロアルキ)の頃なるに」

すずろ‐あるき【漫歩】

〘名〙 どこというあてもなく、ぶらぶら歩きまわること。目的もなく歩くこと。すずろありき。そぞろあるき。
※清正集(10C中)「はしたかのすずろあるきにあらばこそかりとんひとのおもひなされめ」

すずろ‐ありき【漫歩】

※歌仙本清正集(10C中)「はし鷹のすずろありきにあらばこそかりとも人の思ひなされめ」

そぞろ‐ある・く【漫歩】

〘自カ五(四)〙 あてもなく歩く。漫然と歩く。
草枕(1906)〈夏目漱石一一山里の朧に乗じてそぞろ歩く」

まん‐ぽ【漫歩】

〘名〙 あてもなくただぶらぶらとあるくこと。そぞろあるき。
舞姫(1890)〈森鴎外〉「余は獣苑を漫歩して」

そぞろ‐ありき【漫歩】

〘名〙 =そぞろあるき(漫歩)〔書言字考節用集(1717)〕

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デジタル大辞泉 「漫歩」の意味・読み・例文・類語

まん‐ぽ【漫歩】

[名](スル)あてもなくぶらぶら歩き回ること。そぞろあるき。「一日、秋の古都漫歩する」
[類語]歩くぶらつくほっつく散歩散策逍遥しょうよう漫遊巡歴足任せそぞろ歩き遊歩行脚あんぎゃ跋渉ばっしょう杖を

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普及版 字通 「漫歩」の読み・字形・画数・意味

【漫歩】まんぽ

散歩する。

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