瀬野川(読み)せのがわ

日本歴史地名大系 「瀬野川」の解説

瀬野川
せのがわ

東広島市の八本松はちほんまつ町および志和しわ七条椛坂しちじようかぶさか付近を水源とし、国道二号とほぼ並行して西南流、海田かいた湾に注ぐ。全長約二二キロ。安芸区瀬野川町上瀬野かみせのまで下ると少し耕地が開け、瀬野川町中野なかの平原ひらばら辺りから下流では幅五〇〇―八〇〇メートルの谷を形成。支流で最も長い熊野くまの川は安芸郡熊野町に発し、安芸区阿戸あと町を北に貫流、瀬野川町上瀬野字一貫田いつかんだ本流に合する。ほかに主な支流として瀬野川町下瀬野字寺地てらじで合流するやま川、瀬野川町中野字砂走すなばしりで合流する畑賀はたか川などがある。

瀬野川の流れる谷は古代山陽道以来の重要交通路で、建久九年(一一九八)の官宣旨案(壬生家文書)の、瀬野川町上瀬野・同下瀬野の地にほぼあたる世能せの村の四至を示したなかに「南限河」とあるのが当川にあたる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「瀬野川」の意味・わかりやすい解説

瀬野川
せのがわ

広島市東部,安芸区北部の瀬野川流域にある地区。旧町名。 1973年広島市に編入。 JR山陽本線,国道2号線が通じ,近年は住宅や自動車関連工場が多数進出して,近郊工業地域化が進み人口激増。瀬野は 1878年官営広島紡績所がおかれたところ。

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