灘回り(読み)なだまわり

世界大百科事典(旧版)内の灘回りの言及

【季節的集落】より

…6月に舳倉島に渡り,9月末までアワビ,サザエ,テングサ,ワカメなどをとる磯浜漁業に励み,10月には本村に帰村する。11月まで冬の薪作りや漁獲物の販売や日用品の購入のために能登半島巡り(灘回りという)をすることになっていたが,最近では交通路が整備されたり交通機関が発達したのでその必要はない。1~3月はノリ操業,4~5月はノリとイワシ漁を行っている。…

【行商】より

…農村の穫(と)れ秋に回村することが多く,アキンドの語源はこのことに由来するらしい。山形県飛島漁民の五月船(さつきぶね),石川県舳倉(へくら)島海女の灘回りなども,行商と季節の関係を示す好例といえる。山地人の交易として,わんなどの木製品を売り歩く木地屋をはじめ,漂泊職人も箕直し,鍛冶,桶直しなどの賃仕事に従事するかたわら,各地の産物を売り歩いた。…

【舳倉島】より

…石川県能登半島の輪島市の北方約50kmの海上に浮かぶ小島。島の形は長楕円状で,面積1.15km2。最高点は標高12.5mの低平な安山岩でできた島で,出入りの複雑な岩礁海岸をもつ。島の南東側に集落があり,これまで輪島市海士(あま)町および鳳至(ふげし)町の漁民が夏季の漁業のための季節移住をすることで知られていたが,近年は常住する漁家が増え,現在では約60戸にのぼっている。漁業は海女の潜水漁業が主体でアワビ,サザエ,海藻類を漁獲する。…

※「灘回り」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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