火の山(読み)ヒノヤマ

デジタル大辞泉 「火の山」の意味・読み・例文・類語

ひのやま【火の山】

津島佑子長編小説富士山麓に住む有森家の5代にわたる物語。平成10年(1998)刊行同年、第34回谷崎潤一郎賞、第51回野間文芸賞受賞。副題は「山猿記」。

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日本歴史地名大系 「火の山」の解説

火の山
ひのやま

下関市の南東部に位置し、関門かんもん海峡を挟んで古城こじよう(福岡県北九州市門司区)に対する。標高二六八・二メートルで、山頂からは関門海峡・下関市・北九州市・ひびき灘・周防灘やそこに浮ぶ島々を望み見ることができる。

古代、都との連絡のために烽燧の置かれた地とされる。寛平六年(八九四)九月一九日付の太政官符(類聚三代格)に「応出雲隠岐等国依旧置烽燧事」として、「諸国置烽燧、若有急速、則通達京師、遠近相応、慎備警固」とある。この火の山で焼かれた火は、厚狭あさ津布田つぶた村のノ山(現山陽町)、同郡須恵すえ村の竜王りゆうおう山北峰の番屋ばんやつじ(現小野田市)、同郡宇部うべ村の宇部岬・吉敷よしき岐波きわ村の日野ひの(現宇部市)、同郡二島ふたじま村のひの(現山口市)、同郡大海おおみ村の日地ひじ(現秋穂町)都濃つの末武すえたけ村の火振ひぶり(現下松市)などへと焼き継がれたとされる。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

デジタル大辞泉プラス 「火の山」の解説

火の山

海音寺潮五郎の長編歴史小説。1963年刊行。「日本」五部作の第2部。

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