火炎びんの使用等の処罰に関する法律(読み)かえんびんのしようとうのしょばつにかんするほうりつ

百科事典マイペディア の解説

火炎びんの使用等の処罰に関する法律【かえんびんのしようとうのしょばつにかんするほうりつ】

火炎びんを使用して,人の生命・身体・財産に危険を生じさせた者,火炎びんの製造・所持者等を処罰する法律(1972年)。本法でいう火炎びんとは,ガラスびんその他の容器にガソリン,灯油その他引火しやすい物質を入れ,発火装置または点火装置を施した物。なお,火炎びんについては,これを爆発物取締罰則にいう爆発物ではないとする判例があった。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界大百科事典(旧版)内の火炎びんの使用等の処罰に関する法律の言及

【爆発物取締罰則】より

…当時この火炎瓶が,爆発物取締罰則にいう〈爆発物〉にあたるかが争われたが,判例は,同罰則が違反行為に著しく重い刑罰を定めている点にかんがみれば,〈爆発物〉とは,その爆発作用そのものによって公共の安全または人の身体・財産を害するに足る破壊力を有するものに限るとして否定的判断を示した。その後,1970年前後の学生運動の過激化に伴い,火炎瓶が多用されたため,これに対処する目的で72年に〈火炎びんの使用等の処罰に関する法律〉が制定された。同法によれば,火炎瓶を使用して人の生命,身体または財産に危険を生じさせた者は7年以下の懲役(2条1項),火炎瓶を製造または所持した者は3年以下の懲役または10万円以下の罰金(3条1項)に処せられる。…

※「火炎びんの使用等の処罰に関する法律」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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