精選版 日本国語大辞典 「烏羽」の意味・読み・例文・類語
からす‐ば【烏羽】
〘名〙
① 烏の羽。多くは、敏達天皇の御代に高麗から烏の羽に墨で書かれた表を献じてきたという「日本書紀」の故事を踏まえて「烏羽に書く」の形で、はっきりわからないこと、見分けがたいことをたとえていう。この羽は湯気で蒸し帛(ねりぎぬ)に押しつけると容易に読み取ることができるという。
※雑俳・柳多留‐一五一(1838‐40)「湯気(ゆげ)の立智恵烏羽に左(ひだり)文字」
② 「からすばいろ(烏羽色)」の略。
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