無げ(読み)なげ

精選版 日本国語大辞典 「無げ」の意味・読み・例文・類語

な‐げ【無げ】

〘形動〙 (形容詞「ない」の語幹接尾語「げ」の付いたもの)
① なさそうなさま。
落窪(10C後)二「ちひさくをかしげなるわかうどにて、思ふ事なげにてありく」
② ないに等しいさま。無造作なさま。ほんのちょっと。かりそめ。なおざり。多く「なげの」の形で用いる。
古今(905‐914)春下・九五「いざけふは春の山辺にまじりなんくれなばなげの花の影かは〈素性〉」

なげ‐げ【無げ】

〘形動〙 (「なげ」に接尾語「げ」の付いたもの) =なげ(無━)
※新撰六帖(1244頃)四「忘れじの契りもえこそ頼まれねなげげにいひし人の言の葉〈藤原知家〉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「無げ」の意味・読み・例文・類語

な‐げ【無げ】

[形動][文][ナリ]
ないように見えるさま。「事も無げにやってのける」
無造作なさま。心のこもっていないさま。かりそめ。
「―の筆づかひにつけたる事のは」〈夕顔

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

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