無主(読み)むしゅ

精選版 日本国語大辞典 「無主」の意味・読み・例文・類語

む‐しゅ【無主】

〘名〙
所有者がないこと。また、よるべきものがないこと。主体がないこと。
高野山文書‐仁安三年(1168)一一月・太田庄沙汰人等愁状「其外至于無主荒野之地者、為御庄内」
正法眼蔵(1231‐53)行持上「無主の形骸、いたづらに徧野せんとき、眼睛(がんぜい)をつくるがごとく」 〔春秋公羊伝‐宣公三年〕
② 世阿彌の能楽論で、芸を体得しきっていないこと。
至花道(1420)二曲三体事「あらゆる物まね、異相の風をのみ習へば、無主(ムシュ)風体に成て、能弱く、見劣りして」

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デジタル大辞泉 「無主」の意味・読み・例文・類語

む‐しゅ【無主】

所有者がないこと。また、主体となるものがないこと。

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普及版 字通 「無主」の読み・字形・画数・意味

【無主】むしゆ

主人がいない。

字通「無」の項目を見る

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