無線IDチップ(読み)むせんIDちっぷ/むせんあいでぃーちっぷ(英語表記)radio frequency identification chip

知恵蔵 「無線IDチップ」の解説

無線IDチップ

バーコードのような識別番号が内部に記憶され、無線によって、その識別番号を外部に取り出せる半導体チップ。電源電力も無線によってチップに送る場合もある。このようなチップを商品に埋め込んでおくと、接触せずに商品を同定できるため、商品管理などが容易になる。ICタグとも呼ばれるが、この場合、IC集積回路、タグは標識札の意味。ミューチップと呼ばれる大きさ0.3mm×0.3mm×0.06mmの小さな粉末状の無線IDチップも開発されている。これは1チップ当たり10円以下で製造でき、紙にも埋め込みが可能。小切手などの有価証券紙幣の偽造防止など、幅広い応用が考えられている。

(荒川泰彦 東京大学教授 / 桜井貴康 東京大学教授 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android