煕川(読み)きせん

改訂新版 世界大百科事典 「煕川」の意味・わかりやすい解説

煕川 (きせん)
Hǔich`ǒn

朝鮮民主主義人民共和国慈江道南部の都市。狄喩嶺山脈と妙香山脈に挟まれた谷あいに清川江が形成した盆地に位置する。平壌を中心とする首都圏と鴨緑江中流の江界,満浦等とを結ぶ満浦線の中間要駅があり,木材農産物集散地として発達した。朝鮮戦争後,山間地工業開発の拠点として建設が進められ,機械,建材織物工業等を中心とする工業地帯に変貌した。とくに工作機械に力が注がれ,その主要生産地となっている。
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百科事典マイペディア 「煕川」の意味・わかりやすい解説

煕川【きせん】

朝鮮民主主義人民共和国,慈江道南部,清川江上流にある市。解放前は寒村だったが,朝鮮戦争中から開発され,北朝鮮屈指の機械工場があり,削岩機自動車,トラクター部品が生産される。16万3000人(1987)。
→関連項目慈江道

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「煕川」の意味・わかりやすい解説

煕川
きせん / ヒチョン

北朝鮮、慈江道(じこうどう/チャカンド)南部にある工業都市。清川江(せいせんこう/チョンチョンカン)上流の左岸にあり、満浦(まんぽ)線の要衝である。山間僻地(へきち)の集落であったが、1951年、朝鮮戦争中に建設された煕川工作工場や煕川精密機械工場によって工業都市となった。工場では旋盤ラジアルボール盤フライス盤などと、鉱山機械、自動車付属品を生産し、製品は国内各地の工場へ供給している。

[魚 塘]

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