煙山専太郎(読み)けむやま せんたろう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「煙山専太郎」の解説

煙山専太郎 けむやま-せんたろう

1876-1954 明治-昭和時代の西洋史学者。
明治9年10月6日生まれ。明治35年から早大でおしえ,44年教授。「近世無政府主義」は幸徳秋水らに影響をあたえた。昭和25年文化女子短大学長。昭和29年3月21日死去。77歳。岩手県出身。東京帝大卒。著作ほかに「西洋最近世史」「英国現代史」など。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の煙山専太郎の言及

【アナーキズム】より

…この後に直接的テロ行動と,アナルコ・サンディカリスム運動との一時期が続くが,19世紀末におけるアナーキズム理論の集大成者はクロポトキンであり,彼は〈無政府共産制〉という標語で平等思想を徹底させ,明治・大正期の日本にも影響を与えた。 日本では明治30年代末に煙山専太郎や久津見蕨村によって無政府主義の紹介がなされているが,社会運動の中でそれを推進したのは,クロポトキンとも文通して1908年に《麵麭(パン)の略取》を翻訳公刊した幸徳秋水や大杉栄らである。このグループは1907年以来〈直接行動派〉と呼ばれるが,20年代初頭のアナ・ボル論争を経て勢力は衰退し,大正末から昭和初めにかけては無産運動の周辺部にとどまった。…

※「煙山専太郎」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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