燃燈仏授記本生図(読み)ねんとうぶつじゅきほんじょうず

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「燃燈仏授記本生図」の意味・わかりやすい解説

燃燈仏授記本生図
ねんとうぶつじゅきほんじょうず

スメーダ仙人 (釈尊前身) 本生図ともいう。ジャータカ (本生話) の主題の一つ。燃燈仏が都に来られたとき,スメーダがこれを供養しようと5本の蓮華を求め仏前に散華すると,スメーダの蓮華だけは空中にとどまって燃燈仏をおおう花蓋となった。また,燃燈仏のためにぬかるみに衣を脱いで敷いたが足りず,さらに髪を解いて地に敷き,その上を燃燈仏に歩ませた。燃燈仏はその志に感じ「百劫ののちに釈迦牟尼と名づける仏となろう」と予言したという。絵や浮彫で表わされたこの本生図は,ガンダーラから西域地方で特に好まれた。

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