片荷(読み)かたに

精選版 日本国語大辞典 「片荷」の意味・読み・例文・類語

かた‐に【片荷】

〘名〙
天秤棒(てんびんぼう)で一荷(か)にになった時の片方の荷。半分の荷。また、わずかな荷物
大乗院寺社雑事記‐文明元年(1469)一二月二六日「木村油商は中荷ない也。符坂は片荷也」
※虎寛本狂言・米市(室町末‐近世初)「是程の物が御ざった成らば釣合が能う御ざらふが、是では片荷づつで、いかないかな持るる事では御ざらぬ」
責任の一半。心配事の半分。
背嚢(はいのう)リュックサックなどで、片方に荷物が集まってしまうこと。

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デジタル大辞泉 「片荷」の意味・読み・例文・類語

かた‐に【片荷】

てんびん棒で前後に荷物を担ぐときの、片方の荷。
トラック荷台コンテナなどの積み荷の重量が、前後または左右に偏っている状態
物流において、往路または復路のどちらか一方にしか荷物を積まないこと。
責任の一端。心配事の一部
「先ず―だけ卸したなと思った」〈漱石虞美人草

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