牛の車（読み）ウシノクルマ

デジタル大辞泉

うし‐の‐くるま【牛の車】

仏語。大乗の教えのたとえ。三車の一で、小乗の教えを羊や鹿しかの車というのに対する。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

うし【牛】 の 車(くるま)

① ＝うしぐるま（牛車）

※教長集（1178‐80頃）「わがすみかおなじ思ひのいへとてや牛の車にのらでかへすは」

② 法華経譬喩品(ほけきょうひゆほん)に説く、一大車（=大白牛車(だいびゃくごしゃ)）のこと。小乗の教えを羊や鹿の車というのに対して、大乗の妙法にたとえる。

※拾遺（1005‐07頃か）哀傷・一三三一「世の中に牛の車のなかりせば思ひの家をいかでいでまし〈よみ人しらず〉」

出典　精選版 日本国語大辞典