牛を馬に乗り換える(読み)ウシヲウマニノリカエル

デジタル大辞泉 「牛を馬に乗り換える」の意味・読み・例文・類語

うしうまえる

歩みの遅い牛を捨てて速い馬に乗り換えるように、不利なほうをやめて好都合なほうに便乗することのたとえ。⇔馬を牛に乗り換える

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ことわざを知る辞典 「牛を馬に乗り換える」の解説

牛を馬に乗り換える

劣った手段を優れた手段に替える。また、自分にとって都合のよいもの、あるいは好ましいものに替える。

[使用例] わたしとこ亭主御覧な、稼ぐことを知らないで朝から晩まで碌々くうものもあてがわないで遊んでばかり居るから、牛を馬に乗り替えるつもりだからお前もその気になって、末長く〈略〉添い遂げようねえ[三代目三遊亭円遊*落語・不貞妻|1892]

[解説] 一般に、遅い牛を捨てて速い馬に乗り換えるところからとされています。しかし、それだけでなく、牛には「暗がりから牛を引き出す」のように愚鈍なイメージがあり、馬には「千里の馬はあれど一人の伯楽は無し」や「馬に道をまかす」のように俊敏で、知恵まで感じさせるものがあります。なお、用例では、連れ合いと別れ、別の異性に乗り換えるものが比較的多く見られます。

[類句] 牛売って馬を買う

出典 ことわざを知る辞典ことわざを知る辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android