精選版 日本国語大辞典 「物仕・物師」の意味・読み・例文・類語
もの‐し【物仕・物師】
〘名〙
① 物事をするのが上手な者。
※落窪(10C後)一「なほひかへさせ給へ、いみじき物しぞ、まろは」
② 世事になれた人。老練な人。巧者。やりて。
※雲形本狂言・空腕(室町末‐近世初)「さすがにきゃつ共も物仕(モノシ)でござる」
③ 太鼓持ち。
※評判記・野郎にぎりこぶし(1696)三「はしがかりへにょっと出た所が、なにさまものしのやうに見ゆる」
④ (「いかものし(如何物師)」の略かともいう) 詐欺師(さぎし)。いかさま師。
※雑俳・柳多留‐九(1774)「とう丸にのるべいはさとものしいひ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報