(読み)ソ

デジタル大辞泉 「狙」の意味・読み・例文・類語

そ【狙】[漢字項目]

常用漢字] [音](呉) [訓]ねらう
動物の名。サル。「狙猴そこう
ひそかにすきをうかがう。ねらう。「狙撃

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「狙」の意味・読み・例文・類語

ねら・う ねらふ【狙】

〘他ワ五(ハ四)〙
① あるものを手に入れようとして、または殺そうとして、その目的物の様子をうかがう。また、その目的が達成される機会を待つ。ねつらう。
万葉(8C後)八・一五七六「この岳にを鹿踏み起こしうか埿良比(ネラヒ)かもかもすらく君ゆゑにこそ」
太平記(14C後)一四「いかにもして将軍をねらい奉らん為に」
② 弓や鉄砲などで命中させようと、目標に向けて構える。
平家(13C前)一一「傾城を御らんぜば、手だれにねらうて射おとせとのはかりこととおぼえ候」
日葡辞書(1603‐04)「トリヲ nerǒ(ネラウ)
③ ある事柄を目標としてめざす。ある物事を目標として、それを試みる。
※平家(13C前)一「山門大衆狼藉をいたさば手むかへすべき所に、ふかうねらう方もやありけむ、ひと詞もいださず」
咄本・昨日は今日の物語(1614‐24頃)上「とろろじるならば、ねらふて見う」

ねらい ねらひ【狙】

〘名〙 (動詞「ねらう(狙)」の連用形名詞化)
① ねらうこと。
※万葉(8C後)一〇・二一四九「山辺には猟夫(さつを)の禰良比(ネラヒ)かしこけど牡鹿鳴くなり妻の眼を欲り」
俊頼髄脳(1115頃)「ねらひといへるはしかをとる事なり」
③ ねらう目標。照準。また、あることをする意図や目的。
和英語林集成初版)(1867)「Neraiga(ネライガ) ハズレタ」

ねらが・う ねらがふ【狙】

〘他ハ四〙 (「ねらう(狙)」が「うかがう(窺)」の影響で変化したものか) ねらう。〔文明本節用集(室町中)〕
※両足院本山谷抄(1500頃)一〇「舂━は、鷺ぞ。魚をねらかうなりを、舂━と云ぞ」

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