猫目石(読み)ねこめいし

精選版 日本国語大辞典 「猫目石」の意味・読み・例文・類語

ねこめ‐いし【猫目石】

〘名〙 宝石一つ金緑石うち灯火にかざした時、一本の輝く条が上下に動くもの。黄緑翠緑、黄などで透明または半透明。また、石英のうち、似た外観を呈するものにもいう。キャッツ‐アイ。
邪宗門(1909)〈北原白秋〉魔睡〈長田秀雄〉「誘惑の色あざやかな猫眼石の腕環」

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デジタル大辞泉 「猫目石」の意味・読み・例文・類語

ねこめ‐いし【猫目石】

宝石にする良質の金緑石。結晶中に平行多く針状包有物があり、半球状に磨くと中央1本光彩が現れ、猫の目を思わせる。猫睛石びょうせいせきキャッツアイ
[類語]宝石たまぎょく宝玉勾玉原石金剛石ダイヤモンド玻璃石英水晶クリスタルクオーツ紫水晶アメシスト瑪瑙キャッツアイエメラルド翠玉緑玉石トパーズ黄玉オパール蛋白石トルコ石ターコイズガーネット柘榴石瑠璃鋼玉ルビーサファイア翡翠碧玉琥珀真珠パール

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「猫目石」の意味・わかりやすい解説

猫目石
ねこめいし

通常光芒(こうぼう)(一点を中心として二方向へ走る光る筋(すじ))をもつように研摩した、良質の金緑石。キャッツアイcat's eyeともいう。光芒の原因はきわめて微細な包有物の影響によるとされる。色は淡緑ないし黄色系統。透明である。研摩にあたっては、光芒がよく見えるよう、表面に丸みをつけたカボション型(カボション・カットcabochon cut)にするのが普通である。

[加藤 昭]

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百科事典マイペディア 「猫目石」の意味・わかりやすい解説

猫目石【ねこめいし】

キャッツアイ

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「猫目石」の意味・わかりやすい解説

猫目石
ねこめいし

キャッツ・アイ」のページをご覧ください。

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世界大百科事典(旧版)内の猫目石の言及

【キャッツアイ】より

…このような組織をもつ宝石をカボション形にカットした場合,組織に対して直角方向に現れる光の線条をネコの目にたとえた名である。代表的なものはクリソベリル・キャッツアイ(クリソベリル)で,通常キャッツアイ(猫目石)と呼ぶときはこれを指す。その他トルマリン,アパタイト,ベリルなど多くの宝石にこの効果を現すものがあり,おのおの石名を冠して何々キャッツアイと称する。…

※「猫目石」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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