率分(読み)りつぶん

精選版 日本国語大辞典 「率分」の意味・読み・例文・類語

りつ‐ぶん【率分】

〘名〙
分数のこと。割合のこと。十分の一、十分の二など。
※三代実録‐貞観一六年(874)九月二〇日「諸国所填旧年未納率分之数、令玄蕃寮於主税寮
② 平安時代以降、中央に納める租税未納を補填するための制度。大蔵省の正倉に納める官物の十分の二を割いて、大蔵省率分所に収納したこと。また、そのもの。
東大寺文書‐元弘三年(1333)八月日・東大寺訴状土代「或号津料・関米、或称率分・駄賃、租税多責、転漕有煩、事背旧章已為新儀、宜停止
中世において、②の系譜をひく貢納物・権益。とくに室町時代山科家が管掌するところとなった。
言継卿記‐天文一四年(1545)二月二六日「率分之事申子細有之、令談合候」

りち‐ぶん【率分】

北山抄(1012‐21頃)三「率(リチ)分 無欠」

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普及版 字通 「率分」の読み・字形・画数・意味

【率分】りつぶん

同種量器の割合の関係

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