精選版 日本国語大辞典 「玉梓・玉章」の意味・読み・例文・類語
たま‐ずさ ‥づさ【玉梓・玉章】
〘名〙 (「たまあずさ」の変化した語)
① 便りを運ぶ使者の持つ梓(あずさ)の杖。転じて、その杖を持つ人。使者。
※万葉(8C後)三・四二〇「こもりくの 泊瀬の山に 神さびに いつきいますと 玉梓(たまづさ)の 人そ言ひつる」
② (転じて) 手紙。書簡。便り。文章。ぎょくしょう。
※太平記(14C後)四「書置きし君が玉章(タマヅサ)身に副へて」
③ 手紙の真中を捻(ひね)り結んだもの。多く恋文にいう。
※評判記・役者二挺三味線(1702)江戸「日比秘蔵の猫の首玉に、こがるるとの玉章(タマヅサ)をむすび付おこしけるを」
[補注]①については梓(あずさ)の美称とする説もある。
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