玉蕊(読み)ギョクズイ

デジタル大辞泉 「玉蕊」の意味・読み・例文・類語

ぎょくずい【玉蕊】

鎌倉時代九条道家日記。承元3年(1209)から暦仁元年(1238)まで断続的に伝わり、有職故実ゆうそくこじつに詳しい。祖父兼実かねざねの日記「玉葉」にちなむ名。光明峰寺殿記。峰禅閤記。

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精選版 日本国語大辞典 「玉蕊」の意味・読み・例文・類語

ぎょく‐ずい【玉蕊】

[1] 〘名〙 (「玉」は美称) 美しい、花のしべ。
※本朝文粋(1060頃)一一・観賜群臣菊花詩序〈紀長谷雄〉「分玉蘂於蜜。把得金精砕似沙」
[2] (玉蘂) 鎌倉時代、九条道家(一一九三‐一二五二)の日記。逸文が多い。道家の曾祖父忠通の日記「玉林」、祖父兼実の日記「玉葉」にちなんで名づけられている。記主道家は摂政関白左大臣従一位。日記は儀式の記事が中心で、当時の政情については詳細ではない。「光明峰寺殿記」「峰禅閤記」ともいう。

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