瓜田に履を納れず(読み)カデンニクツヲイレズ

デジタル大辞泉 「瓜田に履を納れず」の意味・読み・例文・類語

瓜田かでんくつれず

古楽府君子行」から》瓜を盗むのかと疑われるので、瓜畑では靴が脱げても履き直さない。疑いをかけられるような行いは避けよというたとえ。瓜田の履。→李下りかに冠を正さず

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精選版 日本国語大辞典 「瓜田に履を納れず」の意味・読み・例文・類語

かでん【瓜田】 に 履(くつ)を=納(い)れず[=納(おさ)めず・=なおさず]

(「古楽府‐君子行」の「君子防未然、不嫌疑、瓜田不履、李下冠」から出た語。瓜畑で履が脱げても瓜を盗むかと疑われるのでかがんではき直すな、李(すもも)の木の下で冠をきちんと直せば李を取るかと疑われるので冠を正すなの意から) 疑われやすい行為はするなというたとえ。李下(りか)に冠を整えず。瓜田の履。〔文明本節用集(室町中)〕〔古列女伝‐斉威虞姫〕

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ことわざを知る辞典 「瓜田に履を納れず」の解説

瓜田に履を納れず

瓜畑に入ると、瓜泥棒にまちがえられるので、足を踏み入れるな。人に疑われるような行動をとるなというたとえ。

[使用例] 我が飢えを医せんにはと、心むらむらと乱れて、あわやわれ履を瓜田に入れんとせし刹那、我が影のあまりに明らかなるに、仰げば隈なき一輪の月魄、天つ御神のにらみたもうかと思われて、そぞろに身の毛よだち、穴あらばとばかりに身をちぢめて、月を拝みてぞ泣きし[大町桂月*月譜|1925]

[解説] 「古楽府―君子行」の「君子は未然を防ぎ、嫌疑の間に処らず、瓜田に履を納れず、李下に冠を正さず」によることば。

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故事成語を知る辞典 「瓜田に履を納れず」の解説

瓜田に履を納れず

[参照] 李下に冠を正さず

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