甘子(読み)アマゴ

デジタル大辞泉 「甘子」の意味・読み・例文・類語

あま‐ご【甘子】

サケ科淡水魚全長約30センチ。ヤマメに似るが、体側朱点が散在する。日本特産種で、神奈川県酒匂さかわ以西の本州太平洋側、四国九州の瀬戸内海側の河川上流にすむ。琵琶湖諏訪湖産のビワマス陸封型といわれる。美味。えのは。あめ。あめご。

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精選版 日本国語大辞典 「甘子」の意味・読み・例文・類語

あま‐ご【甘子】

〘名〙
① 降海性のサツキマス陸封されたもの。ビワマスやサクラマスの陸封型のヤマメとは、同一種内の別亜種の関係。アマゴには、終生、体側に明瞭な朱点があり、他の二亜種とは区別できる。河川の上流部にすみ、水棲昆虫などを食べる。釣り魚。美味。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
② 「はららご(鮞)」の異称。《季・秋》 〔書言字考節用集(1717)〕

あまえっ‐こ【甘子】

〘名〙 人から好意を得ようとする態度子供。いつも甘ったれて、わがままに育っている子供。甘えんぼう。
※春興倫敦子(1935)〈福原麟太郎〉プレイフェア氏演出「プレイフェア氏自身が甘えっ子のトウニー(Tony Lumpkin)を演じた」

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動植物名よみかた辞典 普及版 「甘子」の解説

甘子 (アマゴ)

学名Oncorhynchus rhodurus
動物。サケ科の渓流魚

甘子 (カンジ)

植物ミカン科の常緑低木,薬用植物コウジ別称

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

世界大百科事典(旧版)内の甘子の言及

【すじこ(筋子)】より

…サケ,マスの卵巣,およびその塩蔵品。古くは〈はららご(鮞)〉〈はらら〉〈甘子(あまこ)〉とも呼び,現在は〈すずこ〉とも呼ぶ。卵巣膜に包まれたままのもので,卵粒をほぐしてばらばらにしたものがイクラである。…

※「甘子」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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