甘菜(読み)アマナ

デジタル大辞泉 「甘菜」の意味・読み・例文・類語

あま‐な【甘菜】

ユリ科多年草。日当たりのよい原野に生える。卵形鱗茎りんけいから広線形の葉が2枚出る。春、約20センチの茎の先に白い花を1個開く。鱗茎食用とする。むぎぐわい。まつばゆり。

かん‐さい【甘菜】

サトウダイコン別名

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精選版 日本国語大辞典 「甘菜」の意味・読み・例文・類語

あま‐な【甘菜】

〘名〙
① 味の甘い菜。ナズナなど。⇔辛菜(からな)
植物あまどころ(甘野老)」の古名。《季・夏》〔十巻本和名抄(934頃)〕
③ 植物「まおう(麻黄)」の古名。〔本草和名(918頃)〕
④ 植物「なるこゆり(鳴子百合)」の古名。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
⑤ 植物「ふなばらそう(舟腹草)」の古名。〔本草和名(918頃)〕
⑥ ユリ科の多年草。本州中部・四国・九州の草原に生える。地下に長さ二~三センチメートルの卵形の鱗茎(りんけい)がある。春に葉間から出て一五ないし三〇センチメートル近くの花茎を出し、その先端に白くて少し紫色がかった六弁の花をつける。地下茎は食用となり、また滋養強壮剤にする。あまいも。とうろうばな。なんきんずいせん。まつばゆり。むぎくわい。《季・春》
※和漢三才図会(1712)九二「俗云灯籠花〈略〉又云阿末奈
⑦ 植物「ぎぼうし(擬宝珠)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕
⑧ 植物「かんぞう(萱草)」の異名。〔重訂本草綱目啓蒙(1847)〕

かん‐さい【甘菜】

〘名〙 植物「さとうだいこん(砂糖大根)」の異名。

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動植物名よみかた辞典 普及版 「甘菜」の解説

甘菜 (アマナ)

学名Tulipa edulis
植物。ユリ科の多年草,園芸植物,薬用植物

甘菜 (アマナ)

植物。鳴子百合・船腹草・萎蕤・麻黄釣鐘人参の古名または,萱草擬宝珠別称

甘菜 (アマナ)

植物。キキョウ科の多年草,薬用植物。ツリガネニンジンの別称

甘菜 (アマナ・カンサイ)

植物。アカザ科の越年草,薬用植物。サトウジシャの別称

甘菜 (アマナ)

植物。ユリ科の多年草,園芸植物。ギボウシの別称

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