甚深(読み)じんしん

精選版 日本国語大辞典 「甚深」の意味・読み・例文・類語

じん‐しん【甚深】

〘名〙 (形動) (古くは「じんじん」)
① なかなか到達したり会得したりすることができないほど奥深いこと。深遠なこと。神秘なこと。また、そのさま。
※菅家文草(900頃)二・勧吟詩寄紀秀才「他日不愁詩興少、甚深王沢復如何」
今昔(1120頃か)三「十方の浄土に勝たる甚深不思議の浄土也」
※易林本節用集(1597)「甚深 (ジンジン)
仏語。仏法の幽妙で深遠なこと。また、そのさま。
※保元(1220頃か)下「甚深・奇異の事どもを記し置かせ」 〔勝鬘経‐如来蔵章〕
[補注]近世初期までは「深」字を「じん」と読みならわし「じんじん」だったが、のち「じんしん」になった。今日ではこれを上下入れ替えて「深甚」ということが多い。→しんじん(深甚)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

デジタル大辞泉 「甚深」の意味・読み・例文・類語

じん‐しん【甚深】

《古くは「じんじん」とも》非常に奥が深いこと。意味境地などが深遠であること。深甚。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

普及版 字通 「甚深」の読み・字形・画数・意味

【甚深】じんしん

奥深くて神秘。

字通「甚」の項目を見る

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android