精選版 日本国語大辞典 「生世話物」の意味・読み・例文・類語
きぜわ‐もの【生世話物】
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真世話物(まぜわもの)とも。歌舞伎戯曲の世話物の一区分。純粋な世話物,世話物のなかの世話物という意味で,下層社会の風俗や犯罪を描いた点に特徴があるが,手法は一定しない。生世話物の代表的作者である文化・文政期の4世鶴屋南北は,綯交ぜ(ないまぜ)の手法のなかで市井風俗をどぎつく描写したが,幕末の河竹黙阿弥はこれを美しく様式的に表現した。なお並木五瓶(ごへい)の「五大力恋緘(ごだいりきこいのふうじめ)」を生世話物の嚆矢とする説がある。
出典 山川出版社「山川 日本史小辞典 改訂新版」山川 日本史小辞典 改訂新版について 情報
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