生殺与奪（読み）せいさつよだつ

精選版 日本国語大辞典

せいさつ‐よだつ【生殺与奪】

〘名〙 生かしたり殺したり、与えたり奪ったりすること。人民や部下などをどのようにでも思いのままに支配すること。多く、「生殺与奪の権」の形で用いられる。

※泰西国法論（1868）〈津田真道訳〉凡例「又古昔彼土に人奴あり、生殺与奪の権皆其主人に在りて」

出典　精選版 日本国語大辞典

デジタル大辞泉

せいさつ‐よだつ【生殺与奪】

生かしたり殺したり、与えたり奪ったりすること。他人をどのようにも思いのままにすること。「生殺与奪の権を握る」
[類語]死命を制する

出典　小学館

四字熟語を知る辞典

生殺与奪

生かすことと殺すこと、与えることと奪うこと。生かすも殺すも、与えるも奪うも自由自在であること。すなわち、他を支配して思いのままであることのたとえ。

[活用] ―の権（を握る）。

[使用例] 被告の生殺与奪を決する唯一の審判者［中西伊之助＊死刑囚と其裁判長｜1922］

[使用例] 自然の中にひそむ何物かが、一富の生殺与奪の権をにぎっているようであった［丹羽文雄＊幸福への距離｜1951］

出典　四字熟語を知る辞典