産業政策ビジョン(読み)さんぎょうせいさくビジョン

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「産業政策ビジョン」の意味・わかりやすい解説

産業政策ビジョン
さんぎょうせいさくビジョン

通産省が 1960年代以降 10年ごとに策定し,政策の基本的方向と具体的施策を発表する「通商産業政策のあり方」の通称通産大臣諮問機関である産業構造審議会が答申するもので,90年代のビジョンは 90年7月に発表された。そこでは 90年代の目標として,(1) 国際社会への貢献と自己改革の推進,(2) 国民生活のゆとりと豊かさの実現,(3) 長期的な経済発展基盤の確保,の3項目があげられている。このうち,2番目に生活重視を打ち出しているのが特徴である。ちなみに過去4回にわたる「ビジョン」のタイトルは以下のとおりである。 (1) 60年代ビジョン「わが国産業構造高度化の基本方向と課題──重化学工業化」 (2) 70年代ビジョン「70年代の通商産業政策のあり方──知識集約化」 (3) 80年代ビジョン「80年代の通商産業政策のあり方──創造的知識集約化」 (4) 90年代ビジョン「90年代の通商産業政策のあり方──地球時代の人間的価値の創造へ」。

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