田鼈・水爬虫(読み)たがめ

精選版 日本国語大辞典 「田鼈・水爬虫」の意味・読み・例文・類語

た‐がめ【田鼈・水爬虫】

〘名〙 カメムシ(半翅)目コオイムシ科の水生昆虫。体長は七センチメートルぐらいになり、水生昆虫のうち最も大きい。体は扁平な長楕円形で暗褐色を帯びる。前あしがカマキリのように強大で、腹端に小さな呼吸管をもつ。幼虫成虫ともに肉食で、水生昆虫、イモリ小魚などを捕えて体液を吸う。水田・池沼にすみ、成虫は夜間灯火に飛来することもある。近年、生息環境の破壊により数が激減している。田にすむカメムシの意でこの名があり、また、前胸部の形が真言僧の編笠に似ていることから高野聖の名もある。北海道を除く日本各地、中国などに分布する。かっぱむし。みずがっぱ。どんがめむし。《季・夏》 〔大和本草(1709)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android