由井正雪(読み)ユイショウセツ

デジタル大辞泉 「由井正雪」の意味・読み・例文・類語

ゆい‐しょうせつ〔ゆゐシヤウセツ〕【由井正雪】

[1605~1651]江戸初期の兵法家。駿河の人。姓は由比とも。慶安の変の主謀者。江戸に楠木流軍学の教授所を開き、浪人を集めて倒幕をはかったが、事前に発覚し自殺
塚原渋柿園歴史小説。明治30年(1897)9月から明治31年(1898)7月まで、東京日日新聞連載

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「由井正雪」の意味・わかりやすい解説

由井正雪
ゆいしょうせつ

[生]?
[没]慶安4(1651).7.26. 駿府
江戸時代初期の軍学者。慶安事件の首謀者。由比とも記す。駿河国由比 (駿府説もある) の農業兼紺屋に生まれ,幼少から学問武芸を好んだ。江戸へ出て「太平記読み」となり,楠木正成に傾倒し,みずから楠木氏の子孫であると吹聴するようになった。神田連雀町あたりの裏店に住んで,旗本藩士,浪人らに楠木流軍学を教えた。名声は日ごとに高まり,紀伊の徳川頼宣,備前の池田光政らに招じられたほどである。慶安4 (1651) 年丸橋忠弥らと浪人を集め幕府転覆をはかったが,露見して失敗,自刃した。この反乱は慶安事件,慶安の変とも呼ばれ,のちに『慶安太平記』など芝居題材となった。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

旺文社日本史事典 三訂版 「由井正雪」の解説

由井正雪
ゆいしょうせつ

?〜1651
江戸前期の兵学者。慶安事件の首謀者
駿河(静岡県)の人。江戸で旗本・牢人らに軍学を講じた。1651年,3代将軍徳川家光の死を契機に牢人丸橋忠弥らと幕府転覆をはかったが,事前に発覚し,駿府の宿屋で包囲され自殺した。

出典 旺文社日本史事典 三訂版旺文社日本史事典 三訂版について 情報

歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典 「由井正雪」の解説

由井正雪
(通称)
ゆいしょうせつ

歌舞伎浄瑠璃外題
元の外題
𫉙吉野内裏 ほか
初演
享保13.11(江戸・市村座)

出典 日外アソシエーツ「歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典」歌舞伎・浄瑠璃外題よみかた辞典について 情報

367日誕生日大事典 「由井正雪」の解説

由井正雪 (ゆいしょうせつ)

生年月日:1605年5月1日
江戸時代前期の楠流軍学者
1651年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

デジタル大辞泉プラス 「由井正雪」の解説

由井正雪

柴田錬三郎の歴史小説。1955年刊行。

出典 小学館デジタル大辞泉プラスについて 情報

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android