留萌(読み)るもい

精選版 日本国語大辞典 「留萌」の意味・読み・例文・類語

るもい【留萌】

[一] 北海道北西部の地名。日本海に面する。慶長年間(一五九六‐一六一五松前藩交易場ルルモッペ場所開設。昭和一一年(一九三六開港留萌炭田を控えて、石炭木材積出港となる。ニシン漁業でも知られた。近年水産加工業が盛ん。同二二年市制。
[二] 北海道一四支庁の一つ。日本海に面する。大正三年(一九一四)増毛支庁が改称成立。支庁所在地は留萌市

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デジタル大辞泉 「留萌」の意味・読み・例文・類語

るもい【留萌】

北海道北西部、天塩山地の西を占める振興局。局所在地は留萌市。
北海道北西部、日本海に面する市。留萌振興局所在地。ニシン漁や石炭・木材の積み出しで発展した。水産加工業が盛ん。人口2.4万(2010)。
[補説]留萌川をさすアイヌ語「ルル‐モ‐オッ‐ペ」(潮の静かなもの)、あるいは「ルル‐パ‐モイ」(海のかみてにある湾)からといわれる。

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改訂新版 世界大百科事典 「留萌」の意味・わかりやすい解説

留萌[市] (るもい)

北海道北西部,日本海に面する市。1947年市制。人口2万4457(2010)。市域の大半は第三紀層からなる丘陵性山地で,一部に炭層を含む。中心市街は留萌川河口の留萌港を中心に発達し,JR留萌本線が通る。また国道231号,232号,233号線の起点でもある。江戸時代初期,留萌川河口付近に松前藩がルルモッペ場所を設置,1751年(宝暦1)村山伝兵衛が場所請負人となり,以後ニシン漁の一中心として発展した。内陸部は1894年ころに植民地区画選定が行われ,本格的な開拓が始まった。留萌港は1932年に築港が完成し36年開港,留萌炭田などの石炭や木材を積み出した。52年重要港湾に指定され,現在はセメント工場,石油基地が立地する。スケトウダラ,ホッケ,カレイなどを漁獲するほか,かずのこ,たらこなどの水産加工業が主要産業となっている。農業は米を中心に野菜,ジャガイモなどを産し,畜産も行われる。留萌駅西方の黄金崎南方の千望台からは天売(てうり)・焼尻(やぎしり)両島を望み,日本海の落日が特にすばらしい。
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