精選版 日本国語大辞典
「疾風に勁草を知る」の意味・読み・例文・類語
しっぷう【疾風】 に 勁草(けいそう)を知(し)る
(「
後漢書‐
王覇伝」の「光武謂
レ覇曰、潁川従我者皆逝、而子独留努力、
疾風知
二勁草一」から) はげしい風が吹いて初めて強い草が見分けられる。転じて、
苦難や
事変に遭遇してはじめてその人の
節操の堅さや
意志の強さなどがわかるというたとえ。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「疾風に勁草を知る」の意味・読み・例文・類語
疾風に勁草を知る
《「後漢書」王覇伝から》激しい風が吹いてはじめて丈夫な草が見分けられる。苦難にあってはじめて、その人の節操の堅さや意志の強さがわかるということ。
出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
疾風に勁草を知る
苦難に遭ってはじめて、その人の意志の強さや節操の堅さがわかることのたとえ。
[使用例] 古語に疾風に勁草を知ると云えど、高き枝は折れ易きの喩えに洩れず[末広鉄腸*雪中梅|1886]
[由来] 「[後漢書]―王覇伝」に見えるエピソードから。一世紀の中国で、新という王朝に対する反乱があちこちで生じていたときのこと。豪族の一人、劉秀も新王朝打倒に立ち上がりましたが、苦戦が続き、旗揚げ当時に付き従っていた者たちは、次々に離れ去ってしまいました。そこで、劉秀は、一人だけ残っていた王覇という武将に向かって、「疾風に勁草を知る(激しい風が吹くと、風に吹き折れない強い草を見分けられるようになる)」と言った、ということです。苦難を共にしてくれた王覇の助けもあり、後に劉秀は天下を統一して、後漢王朝を開くことになります。
出典 故事成語を知る辞典故事成語を知る辞典について 情報