くさ【瘡】
〘名〙
※
日葡辞書(1603‐04)「Cusaga
(クサガ) フキ イヅル」
※咄本・日待ばなしこまざらひ(1684‐88)中「むかしさる人の手に、くさがおほく出来れば」
③ 突然起こる
熱病に似た病気。古く
九州地方の語(日葡辞書(1603‐04))。
※
上井覚兼日記‐天正一二年(1584)一一月一三日「従
二夜前
一くさに振付候て伏居候」
かさ【瘡】
〘名〙
①
天然痘、できもの、はれものなど、皮膚病の
総称。また、傷の治りぎわにできる
かさぶたをもいう。
※
書紀(720)敏達一四年三月(前田本訓)「
天皇と大連と卒
(にはか)に瘡
(カサ)患
(や)みたまふ」
※米沢本沙石集(1283)二「むねに疵ありて、かさと成り」
そう サウ【瘡】
〘名〙 皮膚が熱をもち、腫れてうみ、ただれる病気。できもの。瘡病。
※業鏡台(1394‐1428頃)作州高福寺紀「瘡之去
レ膚如
二蛇脱皮
一」 〔
張巡‐守雎陽作詩〕
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「瘡」の意味・読み・例文・類語
かさ【×瘡】
1 皮膚のできもの、はれもの。また、傷の治りぎわにできるかさぶた。
2 梅毒の俗称。
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世界大百科事典(旧版)内の瘡の言及
【和泉式部】より
…墓所の一つ京都市中京区の誠心(じようしん)院は,唱導の徒の拠点であった。各地に伝えられる式部の伝説には,瘡(かさ)を病んだ式部が,日向国の法華岳寺の薬師如来に平癒を祈ったが,いっこうに効験がないので〈南無薬師諸病悉除の願立てて身より仏の名こそ惜しけれ〉と詠むと,夢の中に〈村雨はただひと時のものぞかし己が身のかさそこに脱ぎおけ〉という返歌があって,難病もたちまちに平癒したという話や,アユ(鮎)の腸を意味する〈うるか〉ということばを,たくみに詠みこんださまざまな秀歌を作ったという話など,歌にまつわるものが多く,中には小野小町や西行の伝説と同じ内容のものもある。また,佐賀県には,式部が鹿の子であったために足の指が二つに割れており,親がそれをかくすために足袋というものを作ったという伝説もある。…
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出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」