癌遺伝子の活性化(読み)がんいでんしのかっせいか(英語表記)activation of oncogene

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「癌遺伝子の活性化」の意味・わかりやすい解説

癌遺伝子の活性化
がんいでんしのかっせいか
activation of oncogene

癌遺伝子は 1970年代の発見当初からしばらく,癌発生の原因とみられていたが,正常細胞にも存在することが判明し,通常は細胞の増殖分化を制御する重要な働きをしていると考えられている。しかし,実際癌細胞では,なんらかの原因により複数の癌遺伝子が変異したり,遺伝子のコピー数を大量にふやしたりするなど異常に活性化していることがわかっている。現在,発癌のメカニズム解明のために,これらの複数の癌遺伝子の相互作用を丹念に追いかける研究が続いている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android