白木屋[株](読み)しろきや

百科事典マイペディア 「白木屋[株]」の意味・わかりやすい解説

白木屋[株]【しろきや】

1662年,近江(おうみ)商人大村彦太郎が江戸日本橋に開業した呉服店に発し,1919年株式会社となる。明治後半から販売品目を拡大,逐次百貨店化し,昭和初年まで三越と覇を競うほどだった。1932年,日本橋本店は大火にみまわれ,多数人の出入するビル火災警告を発した。当時まだ多かった和装の女性のうち裾の乱れを嫌って逃げおくれた女性が出たため女性の洋式下着(ドロワーズ普及のきっかけとなった事件としても有名。第2次大戦後,特に1952年から株式買占めなどで経営不安定となり,1958年東横百貨店(現東急百貨店)と合併。1999年1月,東急日本橋店が閉店し,この地に店を開いてから336年の歴史に幕を降ろした。

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